性器ヘルペスの症状 女性に多い性感染症です

性器ヘルペスについて

性器ヘルペスについて

Sexually Transmitted Disease(性感染症)である性器ヘルペスは、厚生労働省の平成28年のデータによると

男性
1位 性器クラミジア
2位 淋菌感染症
3位 尖圭コンジローマ
4位 性器ヘルペス
女性
1位 性器クラミジア
2位 性器ヘルペス
3位 尖圭コンジローマ

(引用:厚生労働省 性感染症報告数の年次推移より)

女性が感染しやすい性感染症です。
男女ともに1位の性器クラミジア感染症は、年々減少傾向にありますが、性器ヘルペスは、2009年を境にして男女ともに年々増加している傾向になります。

年代別性器ヘルペス感染者数の割合

平成28年 総数9,174
年齢 男性 女性
0~4歳 0.1% 0.1%
5~9歳 0.1% 0.1%
10~14歳 0.1% 0.2%
15~19歳 1.5% 3.9%
20~24歳 9.0% 14.3%
25~29歳 13.7% 15.1%
30~34歳 13.7% 14.7%
35~39歳 14.1% 11.7%
40~44歳 12.1% 9.6%
45~49歳 10.9% 7.4%
50~54歳 7.5% 6.2%
55~59歳 5.7% 4.3%
60歳以上 11.5% 12.4%

(引用データ:厚生労働省 年齢(5歳階級)別にみた性感染症(STD) 報告数の年次推移)

また、年齢別のデータを見ても男女ともに20歳~39歳までが多く、全体の約54%を占めています。特筆すべきは60歳以上の感染者も非常に多く、全体の12%もあり、もはや若者特有の病気とは言い切れないのが性器ヘルペスとなります。この傾向は、他の性感染症の中でも梅毒も同じような傾向が見られます。

(データ引用:厚生労働省 感染症発生動向調査より)

更に性器ヘルペスは、発症時に性器にオデキがあると、HIVや他の性感性症に感染する危険が非常に高くなります。こちらも性器ヘルペスの注意すべき問題点となります。

性器ヘルペスとHIV

性器ヘルペスの一番の怖さは、HIV感染の最大の要因となることです。性器ヘルペスによって陰部の粘膜や皮膚がただれてしまうと、無防備な状態となるため、他の性感染症やHIVにも感染しやすくなります。海外では「性器ヘルペス=エイズ」という認識で国を挙げて撲滅活動をしている国もあります。日本国内では2016年の新規のHIV感染者は885名で合計15,839名。AIDS感染者数は394名で合計7,218名と新規の感染者が出ている状況です。HIVウイルスに感染してしまうことで、エイズになりやすくなるため、性器ヘルペスは男女ともに非常に注意が必要な性感染症なのです。

性器ヘルペスの症状

男性の性器ヘルペスの症状

初感染時の症状

潜伏期間:2日~10日間
初感時には、男性器にかゆみや違和感を伴った直径1mm~2mmの複数の水疱ができる
水疱が破れて円形の痛みを伴う浅い潰瘍になる
発症箇所:亀頭や陰茎部に多い
※同性同士の性交では、肛門周辺や直腸粘膜にまで発症する

再発時の症状

再発時は初感染時と比べて軽症の場合が多い
初感染時とほぼ同じ箇所以外にもお尻や太ももに発症することも
治療までの期間も1週間以内と短期間で治癒できる

女性の性器ヘルペスの症状

初感染時の症状

潜伏期間:2日~10日間
38度以上の高熱を伴うことも有る
水疱が破れて円形の痛みを伴う浅い潰瘍になる
ズキズキとした強い痛みがあり排尿が困難になる
時には痛みで歩行に障害が起きることも
発症箇所:大陰唇から、膣、会陰部にかけて、女性器全体で発症する
※尿道や子宮頸管まで感染することも多い

再発時の症状

再発時は初感染時と比べて軽い
初感染時とほぼ同じ箇所以外にもお尻や太ももに発症することも
治療までの期間も1週間以内と短期間で治癒できる
再発の予兆として外陰部の違和感や太ももや脚に神経痛のような痛みがおきることがある
再発の頻度は月に2~3回から年に1~2回と様々

参考資料 日本感染症会誌 VOl.19 No.1 Suppl.2008 性器ヘルペス

性器ヘルペスは男性と女性との間で症状が異なります。性交渉やオーラルセックスによってウイルスに感染すると2~10日の潜伏期間を経て発症するのが一般的です。基本的な症状は口唇ヘルペスと同様に、感染した場所に水膨れが発生します。それがやがてつぶれて、ただれたような状態になります。

男性の場合は生殖器の表面に違和感を覚え、その2日後くらいに赤い発疹がみられ水膨れになっていきます。それが破れると強い痛みを感じ、初めて発症する場合には発熱することもあります。また太ももにあるリンパ節が腫れたり痛みを感じたりすることもあります。

女性の場合は、性器の構造が複雑なため、さらに激しい痛みを伴うケースがあります。あまりにも強い痛みで排尿が困難になったり便秘を引き起こしたりすることもあります。時には髄膜に感染して髄膜炎を引き起こして、激しい頭痛や高熱を起こすことがあります。場合によっては入院が必要になる可能性もあるので、絶対に放置せずに、何らかの対策を講じるべきでしょう。

再発の場合は、これほど重度にはならず、軽い痛みや痒みを実感する程度となり、初回ほど危機感を感じなくなってしまいます。ところが何度も何度も再発を繰り返すようになるので、薬物による治療や予防策は必須となります。

女性の性器ヘルペスのタイプ

分類 感染〜発症 症状
急性型 性交やオーラルセックスなどで感染し、すぐに発症する(3〜10日後) 症状が強い
※外陰部の痛みや多数の小さな水ぶくれと潰瘍、鼠径部(そけいぶ)のリンパ節の腫れ、発熱や倦怠感
誘発型 知らない内に感染し、症状が出ないまま潜伏していたウイルスが、何かの現任で再活性化されて発症する 急性型と同様に強い症状が出る
再発型 急性型や誘発型で感染し、神経節に潜伏していたヘルペスウイルスにより、免疫力が低下する度に症状があらわれる 他の型と比べて症状は軽いものの、頻繁に再発を繰り返す

誘発型の考えられる原因

抗生物質などの薬を服用
病気にかかった
疲労やストレスがたまっていた
放射線を浴びた

参考資料:「痛みを残さない帯状疱疹 再発させない単純ヘルペス」漆畑修 著

急性型は、感染した後、潜伏期間をおいて発症します。感染して症状が出た場合は、高熱がでることもあり、外陰部に多数の水ぶくれができます。水ぶくれが潰れると、粘膜がただれてしまい排尿時にしみてしまい激痛が走ります。

知らない内に感染し症状が出ずに済み、ヘルペスウイルスが潜伏していたところ、何かのきっかけで活性化してしまい性器ヘルペスの症状が出た場合は誘発型になります。

性器ヘルペスの感染確率

固定されたパートとの間のみで性行為を下場合、1年間に約10%で感染するといわれています。

当然ながら、不特定多数の人とセックスをしている人や、性行為のパートナーが多い人ほど、性器ヘルペスに感染する機会が増えるため、感染確率が高くなります。また、アトピー性皮膚炎や外陰部に皮膚炎が発症している人は、感染しやすいと言われています。

女性は男性の2倍かかりやすい

性器ヘルペスに感染する確率は女性の方が高く、男性の2倍と言われます。女性器の粘膜面が男性よりも広いため、性行為の際に傷がつきやすく、ウイルスにも感染しやいためです。そのため、女性は特に注意が必要な性感染症です。

バルトレックス500mg

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評価:4.2

ヘルペス発症のメカニズム

性器ヘルペスの病原である単純ヘルペスウイルスは、皮膚・粘膜に感染すると、宿主の感覚神経の末端で取り込まれて、神経を通って、脊髄後根神経節にたどり着きます。後根神経節は、体の感覚信号を中継する役割を担い、温度やphなどを感知して中枢に信号を伝える機能を持ちます。この神経節で増殖して各神経繊維に広がっていき、神経の末端である皮膚や粘膜にヘルペスの症状を引き起こします。
その為、局所的ではなく、ばらばらと広がって発症致します。

ヘルペスウイルスが神経節を拠点として、皮膚や粘膜に繰り返し発症

通常ヘルペスウイルスは、静かに神経節に潜り込んでいます。しかし、病原菌を持つ宿主の免疫力が落ちてきたり、強いストレスなどの何かの外部刺激を受けたりすると、ヘルペスウイルスが活発に活動を開始します。活性化すると、増殖し拡散し始め神経節を通って末端の皮膚や粘膜まで辿り着くと、ヘルペスの症状を引き起こします。これが単純ヘルペスが再発するメカニズムとなります。
ヘルペスウイルスは、身体の神経節から皮膚や粘膜までを何度も往復する形になり、結果として皮膚に症状が現れます。

感染原因は性行為だけではない

性器ヘルペスは性行為で感染

性器ヘルペスに感染していても、ほとんどの人は自覚症状がないので気づきません。症状が出ない理由としては、身体の免疫力が高かったり、既に単純ヘルペスウイルス1型に対する抗体を持っていると、2型に対しても感染しにくく、発症しても軽症ですんでしまいます。その為、感染していても知らぬ間に、性行為でパートナーに移していたりということもありえます。

性器ヘルペスの主な原因のヘルペスウイルス2型

性器ヘルペスの主な原因となるのが、ヘルペスウイルス2型(HSV-2)と呼ばれるウイルスです。主に性器や腰回りで病状を発症させます。この2型は、直接的な接触がない限り、感染しない特徴があると言われています。性器を触った手からでも感染するため、タオルを共同で使用していると性行為なしでも感染する可能性があります。

また、オーラルセックスの普及により、主に口唇ヘルペスの原因であったヘルペスウイルス1型でも性器ヘルペスを発症させることがあります。

多岐にわたる感染経路

性行為以外でも母親の母体感染であったり、ウイルス患者のくしゃみ等による飛沫感染、感染者が使用した食器やタオルからもヘルペスウイルスに感染したりすることもあります。万が一パートナーがヘルペスウイルスに感染していた場合は、感染経路は多岐に渡るため、すぐに不貞行為を疑うのではなく、まず自分も検査をして感染の有無を調べ、ヘルペスウイルスが活性化しない限り感染はしないので、ウイルスとうまく付き合う方法を一緒に考えていきましょう。

性器ヘルペスを予防するには?

性器ヘルペスの予防方法は、ヘルペスウイルスを排出している相手との直接の性的接触を避ける以外に方法はありません。性器や口周りにはっきりした症状が出ていれば、目視で確認できますが、症状が表立って出ていないままウイルスを排出している場合も多いのが問題となります。特に男性の方が無症状でウイルスを排出している事が多いとも言われています。

その為、パートナーがヘルペスウイルスを保有していないことが確実な場合以外は、予防の為にコンドームを使用しましょう。しかりこれだけで万全とは言えません性器ヘルペスの症状が広範囲にわたって出ている場合は、コンドームだけでも防ぎ切れませんので、ヘルペス治療薬で症状が治まるまで性行為を控えるのが万全です。

症状の違いについて

性器ヘルペスは、初感染した時に現れるものと、すでに感染していて潜伏していたヘルペスウイルスが活性化して発症した場合、症状に違いがあります。重症化する場合と、軽症で済む2パターンあります。どちらも性器ヘルペスに感染したことには違いがありません。

初感染時は重症化する

初めて症状がでることを「初発」と言います。ヘルペスに初めて感染し、その時に症状が出た場合、身体に免疫が無いため、一般的には症状が広範囲で現れる傾向にあります。大体感染後、2日~10日間の潜伏期間を経て症状が表れます。男性は外性器にヘルペスの症状が表れ、女性は多くの場合、外陰部だけでなく子宮頸管や膀胱にまで症状が現れます。

潜伏していた場合は軽症で済む

既にヘルペスウイルスに感染していて、潜伏し続けたヘルペスが活性化して、初めて症状が出る場合は、症状が軽いことが多いと言われています。比較的早く症状が治まります。その為、初めて性器ヘルペスの症状が出て重症化していない場合は、過去に感染していた可能性が非常に高くなります。こうなると、感染経路になるパートナーの特定が難しくなり、性器ヘルペスを拡大させていた可能性があるため、心当たりがある人には注意を促しましょう。

性器ヘルペスと間違いやすい病気

帯状疱疹
細菌性膣炎
かぶれ
尖圭コンジローマ
梅毒

再発が多い性器ヘルペス

性器ヘルペスは、非常に再発しやすい病気です。これが最大に悩みとなります。再発する際は、初感染時とほぼ同じ箇所に病状があらわれるだけでなく、臀部や大腿部に水疱性(水ぶくれ)やクレーター状の症状が出ます。しかし初発と比べれば症状は軽めになります。また症状が治まるまで1週間以内と長くありません。

現状、ヘルペスが再発する詳細な原因は明らかになっていません。症状もそこまで変わらない軽いものから、重症のものまで様々あり、感染したウイルスの量とは関係なく、かなり個人差があります。

初めて症状が出てから、50〜80%以上の人が1年以内に再発しているそうです。再発の頻度は個人差が大きく、1年に1度〜月に数回まで様々です。

再発を誘発させるもの

過労・睡眠不足・冷え
生理が始まる前
紫外線
クラミジアやトリコモナスなどの性器ヘルペス以外の性感染症
性行為時に起きる皮膚のこすれや細かいキズなど

参考資料:「痛みを残さない帯状疱疹 再発させない単純ヘルペス」漆畑修 著

再発しやすいのが性器ヘルペスです。様々な要因で再発するきっかけを作ってしまいます。

女性の性器ヘルペスの再発時の兆候

痛みではなく、ビリビリする感じ
足の付根がしびれたようになる
ひざから太ももにかけてのビリビリ感
陰部のピリピリ感やモゾモゾ感

参考資料:「痛みを残さない帯状疱疹 再発させない単純ヘルペス」漆畑修 著

性器ヘルペスも口唇ヘルペスと同様に、再発時に何かしらの兆候があります。ピリピリとした痛みは共通なので、陰部にこのような痛みを感じた場合は、性器ヘルペスが再発してきますので、セックスをしない等パートナーへの配慮が必要になります。

妊娠・出産時は注意!!

妊娠中にヘルペスに初感染してしまうと、治るのに1ヶ月~1ヶ月半と長時間かかる場合があります。また妊娠によって免疫力が低下することがあるので、以前に発症したことがあるキャリアの方だと、再発しやすくなってしまいます。特に、赤ちゃんに感染すると半数が死亡してしまうと言われています。

出産時に外陰部や膣にヘルペスが発症していると、赤ちゃんにヘルペスがうつってしまう恐れが非常に高くなります。新生児がヘルペスにかかると、生後2日~7日で脳炎や肺炎を発症し、10日前後で半数が死亡してしまうそうです。もし助かっても重い後遺症が残ったりする可能性があります。

万が一出産時にヘルペスにかかっていたら、帝王切開で出産すれば、産道を経由しないので感染しません。そのため、もし過去に性器ヘルペスの症状が出ていたことがあるなら、妊娠時に産婦人科で相談しておいた方が、これから生まれてくる赤ちゃんの為にも安心できます。

性器ヘルペスの治療法について

性器ヘルペスの治療は、抗ウイルス薬を用いた薬物治療が中心となります。薬の効果でヘルペスウイルスの増殖を押さえ込み、症状を緩和する効果があります。
ヘルペス治療薬の元祖とも言えるアシクロビルの『ゾビラックス』や、その プロドラッグであるバラシクロビル塩酸塩の『バルトレックス』、ファムシクロビルの『ファムビル』などが有名です。どれも抗ヘルペスウイルス薬です。