ヘルペスの治療について

ヘルペスは厄介な病気

ヘルペスは、日本においてクラミジアの次に感染者数が多いウィルス性の疾患で、日本人の約70%にものぼる人が感染している調査もあるほど、とても身近な感染症となっています。主に口の周辺や性器など、身体のあちこちに水膨れのような症状を引き起こすもので、非常に感染力が強いことでも知られています。
しかも、一度症状が引いて治ったかのように見えても根治しているわけではなく、一度、感染してキャリアになってしまうと、なかなかウィルスが体内から消えることがありません。ヘルペスウィルスが神経の奥深くに潜んでいて、体調を崩したり免疫力が低下していると再発するという、大変厄介な治らない病気なのです。

性交渉が原因で増加する性器ヘルペス

特に近年、性交渉によって感染する性器ヘルペスの患者が増えています。主な感染経路は他の性病と同様、性行為の際に粘膜がこすれあい、性器の表面に小さくできた擦過傷を伝わって感染します。性器ヘルペスは腰の神経に潜んでいるため、性器のみならず下半身にあちこちに症状を引き起こします。性器や肛門など、敏感な箇所に発症すると激しい痛みを伴うことになるため、大変つらい病気の一つに数えられています。
基本的には他の性病と同様、コンドームを使用することで感染を防ぐことは可能ですが、オーラルセックスにより口から感染する可能性もありますから、大切なパートナーを守るためにも早急に手を打ちたいところです。しかし、先に述べたように一度、ヘルペスウィルスに感染してしまうと、なかなか根治しないのがこのヘルペスの厄介なところです。

ヘルペスの治療法

ヘルペスの治療については現在、病院に通院しながらの薬物治療が中心となります。クリニックで検査を行い、ヘルペスと診断されたら、まずそれが、どのようなヘルペスの型に当たるのかをチェックします。一般的には口唇ヘルペスなど、一か所に症状が現れるものを単純ヘルペスと呼ぶのに対して、帯状に水膨れのようなものが広がっているのを帯状疱疹と呼びます。それぞれの原因にあった治療薬と用法を示してもらいます。
薬には錠剤や顆粒の経口薬と患部に直接塗布する軟膏があり、どちらかの薬品を使い続けるか、あるいは経口薬と塗り薬の両方を併用して治療するケースもあります。さらに重篤な場合には点滴を用いて治療に当たるケースもあります。経口薬の場合には最初の発疹が出てから3日以内に服用を開始すれば服用をはじめた翌日から効果を実感する人が数多くいます。ヘルペスに感染していても、初期段階にあればあるほど薬品による治癒率は高くなります。早く治すにはできるだけ早く治療を開始する必要があります。

ヘルペスの治療薬

ヘルペスの治療や予防に使用する服用薬は、一般的な抗生物質ではなく、ヘルペスの治療に効果的な抗ウィルス剤の利用が一般的です。抗ウィルス薬にもいくつかの種類がありますが、もっとも知られているのはバルトレックスとゾビラックの2種類でしょう。特に前者のバルトレックは、効果の高い薬として注目を集めています。少なくとも、発症から5日以内に服用を開始すると良いでしょう。バルトレックスの有効成分であるバラシクロビルは体内でアミクロビルという物質に変化してウィルスに取り込まれることでDNA合成を崩壊させ抗ウィルス剤です。ウィルスの活動が抑制されるため、治療用としてだけでなく再発防止目的でも服用されることがあります。
程度が軽い口唇ヘルペスであれば患部を清潔にしておけば1~2週間で自然治癒するように見えます。しかし、再発を繰り返し、さらに症状が悪化する可能性も否めないので、しっかり通院して医師の指導の下で薬物治療を続けると良いでしょう。

根治しないヘルペスウィルス

基本的にはヘルペスは一生付き合い続ける病気です。長い間、症状が出なかったとしても、50代になって体力と免疫力が落ちたときに、神経の奥深いところに眠っていたウィルスが急に活性化し、帯状疱疹のように、少々厄介な病状を引き起こす可能性もあります。治療期間は症状や発症箇所にもよりますが、バルトレックスの有効成分であるバラシクロビルを7日間投与して様子を見るのが一般的です。初期型のヘルペスであれば、正しい治療法を試みることで、およそ1~2週間でいったん治癒されます。しかし、そこから約1/3の人がキャリアとなって再発を引き起こす可能性を持つことになります。再発した場合には、症状が軽い場合に1週間、時には10~14日も治らないケースも見られます。
再発を予防するためには、錠剤の抗ウィルス剤を服用し続ける必要があります。ところが病院では必要量のみ処方されるので、別途ストック用に購入するのが難しい状況です。性器ヘルペスに限っては、予防目的としてバルトレックスを無制限で購入することができますが、年6回以上の再発を繰り返す場合に限るという付帯条件が定められています。それ以上に必要となる場合は、保険適用外となるため、高価な買い物になってしまいます。予防用としてバルトレックスを入手したい場合には、ネット通販などを利用すると良いでしょう。